「トクベツノアイタクテ」
「で、さ………。」
綱吉はゆっくりと息を吐く。
「なんでしょう??」
「何でお前がココに、いる……の?」
沢田家綱吉の自室。本日・日曜日 晴天なり。
綱吉は恐しい家庭教師もいつも騒がしいチビちゃん達も留守で、久々に羽をのばせると意気込み
クリアしていないゲームを片手に自分の部屋のドアを開けると、
「おはようございます、ボンゴレ。」
自分のベットに寝転がっているパイナップル頭が居た。
綱吉はせっかく開けたドアを閉めると、再びドアを開ける。
「どうしたのですか、ボンゴレ入らな……。」
部屋の中にいる人物が話し終わる前に
また、ドアを閉めた。
ドアを背に、綱吉は大きく深呼吸をする。
(な、なななな何で………!?何で!?何でアイツがココに………!?)
綱吉の頭はグルグルと混乱の渦をまく。
(なんで、なんで、………とととりあえず、もう一度ドアを開けよう。見間違いかも、しれないし……。)
綱吉は再びドアの前に立ち、ドアノブを強く握り締め、勢いよくドアを開けた。
するとゴッと何かがドアに当たる音がした。
(ゴッ………?)
目線を床に落とせば六道骸の姿をしている人間が鼻を押さえて倒れている。
「う、わ……!!ゴメっ大丈夫……!?」
綱吉は驚き、慌てて六道骸かもしれない人物を抱き起こした。
押さえている鼻の下から一筋赤い液体が流れているのが見えた。
「あ、あの……だいじょう……」
様子を伺おうと顔を覗き込むと、がしっと両手をつかまれた。
「ヒッ!!」
「……クフフ、ボンゴレの腕の中で死ねるなら本望です。」
(何言っちゃってんのこの人ーー!!!!)
「ば、馬鹿なこと言ってないで……は、早く手当てを……。」
綱吉は救急箱のトコロへと走った。
「で、さ………。」
綱吉の前には片鼻に脱脂綿を詰めた六道骸がいる。
(手当て中の尋問で本物の六道骸と判明。)
二人を隔てるものは何もない。
「なんでしょう??」
「何でお前がココに、いる……の?」
綱吉はびくびくと震えながら骸を見る。
「何故って……ボンゴレに会いにきたんですよ。」
(え?)
そう思った瞬間、綱吉は目の前が真っ暗になった。
身体全体にヒトのぬくもりを感じる。
抱き締められたと気がついたのは骸の声が聞こえてから。
「あなたに、会いに……来たんです。」
「むく………っ!」
弾かれたように顔を上げれば整った骸の顔。
「んぅ…………!」
キス、された。
「んゃ……!むく、はなし……っ!ふ………!」
一度離れた骸の口唇は綱吉が文句を言う前に再び塞がれる。
二度目のキスは触れるだけではすまなかった。
ぬるりと口内に骸の舌が侵入した。
気持ち悪い……っ!
綱吉は離れようと抵抗を試みるがそれより強い力で押さえ込まれる。
侵入した舌が歯列をなぞる。口内を犯してゆく。ぞくりと背筋に電撃が走った。
頭が、真っ白、になった。
「ふぁ……っ!!んっは…………っ。」
やっと離された。
酸素を求める身体の為に自然と呼吸が荒くなる。
原因を作った相手に含みのない笑顔を向けられ、現実に引き戻された。
「何でっ………はっ……ぁ…こんなっコト………!」
言葉を発せば脳が先程の行為を自覚してしまう。
顔が、身体が、赤く染まる。
綱吉は自分の口唇を手で覆う。
「わかりませんか?」
わかるわけがない、こんなの。
「あなたが……、」
骸の指が綱吉の頬に触れ目尻に溜まった涙を拭う。
「……好きなんです。」
こんなにも他人に執着したことなどなかったのに
いつの間にか あなたは僕の最初の“特別”になっていた。
「今 僕がここにいる存在理由はあなたなんです。」
そして再び口唇を奪う。
誰にも渡さない、と意味を込めて……。
END