恋人はサンタクロース
今年のクリスマスは、昨年と変わらず、母さんが作ってくれたごちそうにケーキ
山本のお父さんが差し入れてくれたお寿司を囲んで、とても賑やかだった。
そんな賑やかな中、チキンを頬張ってる俺にフゥ太が飛びついてきた。
「うわっ!?どうしたんだよフゥ太、危ないだろっ!?」
「はいっ、これ!ツナ兄の分!!」
「え・・・?」
そう言ってフゥ太が綱吉に差し出したのはボールペンと掌に収まるくらいの短冊だった。
「何これ・・・?」
「もー!何言ってるのツナ兄!!今日はクリスマスなんだよっ!?」
「え?」
「サンタさんに欲しいモノ!お願いしなきゃ!!」
紙に書いて、靴下の中に入れておくんでしょ?と
フゥ太はニコニコと綱吉を見上げる。
「そ・・・、そうだな、書かないとなー。ありがとうフゥ太。」
綱吉はフゥ太につられるように、えへら、と笑う。
「うん!エヘへ・・・。」
フゥ太はそう言って嬉しそうに笑うと、台所から運ばれてきたケーキに目を輝かせ、
ケーキを運ぶ奈々の方へ飛んでいってしまった。
(サンタさん・・・、かぁ・・・。)
もちろん、綱吉はサンタクロースの正体を知っている。
なので、この短冊に自分の欲しい物を書いたとしても届けられるわけがないのだ。
奈々は最近チビたちの欲しい物をリサーチし続け、先日チビたちを綱吉に任せ、
一人でプレゼントを調達しに出かけていた。
だから、明日自分の枕元を見ても、短冊にかかれたものは置かれないだろう。
実際は、奈々に何か欲しい物はないの?と聞かれたが、
そんな年じゃないよ、と足早に階段を駆け上がった。
例え明日起きて何かあったとしても、今、一番欲しいものではない。
(欲しいもの・・・・・・。)
綱吉は受け取った短冊をぼんやり見つめ、一人の男の顔が浮かんだが、
小さくかぶりをふると、短冊とペンをポケットにしまい、
切り分けられている生クリームたっぷりのクリスマスケーキに目を移した。
骸とは、もうかれこれ2ヶ月近く会っていない。
付き合うことになってからも、以前もこのようなコトが多くあることは分かっていたつもりだった。
しかし、想いが通じ合った今、こんなに淋しいとは思ってもみなかった。
そう、最近自覚した自分でこれだけ淋しいのならば、
いつも一緒であったあの3人も淋しいに違いないと、
せめてクリスマスだけでも一緒に楽しく過ごしても罰は当たらないだろうと勇気を出し、
クリスマスパーティに誘ってみたが、
「そんなの行くわけないびょん!虫唾が走るっつーの!」
「・・・・・めんどい。」
と一言で断られ、
クロームにも
「・・・犬と千種が行かないなら私も行かない、ごめんなさいボス。」
と二人を思ってか丁重に断られてしまった。
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