ヤキモチ 続き1







放課後。

(ワンコ、…どこにおるんやろ?)

佐野は学校を出ると鞄から携帯を取り出すと犬丸の携帯へと電話をかけた。
家のベットでうずくまっていた犬丸はピリリリッと鳴っている携帯を取ると
着信を見れば恋人の名前。
無視をするわけにもいかず電話を取った。聞こえてくるのは元気な恋人の声。

「よぉ ワンコ!!今どこにおんのや?」

その声に少し安堵した犬丸は気分を変えて佐野に返事をした。

「……家ですよ。」

「(……?)そうか!!そやったら今からそっち行ってもええか?」

「いいですよ。何だか嬉しそうですね、佐野くん。」

「よぉーわかったなワンコ!後で言おうと思ったんやけどな今日 調理実習でえーモン作ったんや!」

(調理実習……。)

その言葉に犬丸の頭の中ではあの風景が蘇った。

「そんでな!!………?ワンコ?」

「ぁっ…あぁっわかりました。じゃあ 待ってます。」

「ワンコ??何かあったんかっ?ワン……っ切れよった・・。」

あきらかに元気のなかった犬丸に不安を覚えつつ、佐野は携帯を握りしめたまま犬丸の家へと走った。




佐野は自分の家から少し歩いた所にある犬丸の住んでいるマンションに着き、
インターホンを鳴らすと奥から歩いてくる音が聞こえた。

(どないしたんやろ、ワンコ……。)

ガチャリとドアが開き、犬丸が出迎えてくれたのだが、
佐野が声をかける前にぐいっと部屋に連れ込まれてしまった。

「ちょぉ……っワンっっ!!」

バタンッとドアが閉まると佐野はドアに押し付けられた。

「っつ……!!どないしたんやっワン………っ!?」

佐野が戸惑いの声を上げると犬丸は佐野の首に腕を回し、いきなり口づけた。

「ンンっ………!」

佐野がされるがままになっていると犬丸はおずおず舌を入れてきた。

(なっ何や何が起こったんや……!?)

佐野は戸惑いを隠せなかったがこれをチャンスと思い、
犬丸の舌を絡めとり、吸いつくした。

「んんっ……ンっ……はぁっ……さの…く、んッ……ぁ。」

「……まだや…‥誘ったん、自分やろ………。」

「んぅ……っ!」

犬丸は苦しさを訴えてきたが、佐野は足りないとでも言うようにさらに深く口づけた。

「はぁっ……ンっ。」

やっと佐野が口唇を離すと、犬丸はかくんと身体を崩した。

「だっ大丈夫か?ワンコ」

「さ…のく……っ。」

佐野が支えながら心配そうに犬丸に声をかけると犬丸は必死に佐野に縋りついた。

「ワンコ??」

「さの、…くんはっ…僕の、なん……です、から……。」

「ワンコ……?」

ぎゅっと佐野の制服を握りしめると、犬丸は佐野の胸に顔をうずめた。
目には涙が浮かんでいるようだった。





「そーゆーことやったんか……。」

リビングへと場所を移し、犬丸に事情を全て聞いた佐野は
自分のマグカップにコーヒーを入れると、目の前でホットミルクを片手に落ちこんでいる犬丸を見た。

「はい……すいません……いけない事だとわかってたんですが………。」

犬丸はしゅんとうなだれた。

「……アホやなぁ。」

「へ……っ あっ…!!」

犬丸は佐野の言葉に反応し顔を上げると腕を掴まれ寝室へと連れて行かれた。

「ぁ…ッ佐野くんっ…!?あっ!!」

犬丸は戸惑っている間ににベットに投げ出されてしまった。

「さっ佐野くん……っ。」

ギシッとベットが軋む音と一緒に佐野が犬丸の上に覆いかぶさった。

「アホやなぁ…。ワンコは。」

「なっ……!どーゆー意味ですかそれはっ!僕は真剣にっ…!」

佐野の言葉にムッとした犬丸は頬を膨らませ、佐野を睨んだ。

「ホンマにアホやで、オレがこんなにワンコの事愛してんのに…他のヤツになびくワケないやろ。」

「佐野くん……。」

ニッと笑いながら佐野は犬丸にキスを落とした。

「それはバトルが終わって例え離れ離れになったとしても、変わらへんことや……。そうやろ?」

「はぃ……っ」

佐野は少し泣きそうになっている犬丸の目尻に口づけると、拗ねた顔で犬丸に聞いた。

「ワンコがそないなことを思うっちゅーことはオレの愛がワンコに足りてへんっちゅーことか??」

「なっ…!!そっそんなことないですっっ!!……ただ……。」


「ただ…?」



「ただ…あのコ達に……ッ僕が……ッ ヤキモチ、妬い た だけ、ですから……ッ。」

犬丸は言い終わると耳まで真っ赤にしてぷぃっと横を向いてしまった。

(っ…!!かわっっ……!!)

佐野は可愛い犬丸に我慢できなくなったのか犬丸の服に手をかけた。

「ぁ……っ佐野くん…。」

「そないなこと二度と思わんように今日はいっぱい愛したろ、覚悟しぃや?」

ちゅっと首筋にキスを落とすと犬丸は小さく返事をした。



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